「社長、いまさらなんですけど、相続と贈与の違いってなんですか~?」

日蔭ちゃん:社長、いまさらなんですけど、相続と贈与の違いってどんなところですか~?

社長: おいおい、日蔭ちゃん、相続と贈与の違いって分かってなかったのかい?

日蔭ちゃん: えっと、相続は誰かが亡くなったとき、贈与は生きているうちにプレゼントすること…ですか?

社長: そうそう。解ってるじゃないか。でも、いい機会だから、今日はもっと詳しく理解しておこうな。

相続は、法律に基づいて財産が引き継がれること。贈与は、生きている間に自分の意思で財産を他人に渡すことなんだよ。相続の場合、遺言書があればそれに従うからいいけど、遺言書がなければ法定相続人が相続するんだ 。

日蔭ちゃん:「法定相続人かあ~。ところで法定相続人って誰のことを指してるんですか?」

社長: 基本的には配偶者、子供、親等に該当する。これはケースバイケースだから後でまた詳しく勉強しような。

日蔭ちゃん:はい、社長。でも相続と贈与はざっくり、何がどう違うんですか?

社長: そうだな。わかりやすく言うと相続は、家族の誰かが亡くなったときに発生する財産の承継なんだ。

これには遺産分割協議が含まれ、遺言書が存在する場合はその指示に従って行われる。

遺言書がない場合は通常、法に基づいて法定相続人に分配される。

法定相続人になれるのは、配偶者と血族。

法定相続人は、相続者、直系血族、兄弟姉妹などとなっていて、なかでも

  • 配偶者は必ず相続人になる。
  • また
  • 血族の中でも優先順位が高い人が相続人となるんだ。

贈与の場合は、自分が生きている間に、自分の意思で財産を他人に渡すことなんだよ。

ただし、この場合、例えば、「自分の息子が娘よりかわいいからって、いっぺんに、じゃあ1億円あげるよ。」なんてなった場合、

一定額以上の贈与は莫大な贈与税がかかる。どれくらい莫大かと言うと、

1億円なら、税率は55%になるな。 詳しくはネット上にいくらでも出てくるから、日蔭ちゃんも勉強のために調べてみるといいよ。

まあ、ざっくりだけど

(1億円-基礎控除110万円)×税率55%-400万円=5,040万円!

1億円をいきなりもらっても半分以上税金に払うことになっちゃうんだ。

ただし、例えば教育資金の贈与など、特定の条件下では税金がかからないこともあるけどな。

日蔭ちゃん: ひえ~💦 は、はんぶんも~・・・💦

これは、ヤバいですね~。親に言っとかなきゃですね。くれぐれも「いっぺんに1億円くれるなよ!」ってね。

社長: そうだね。相続の場合は

相続財産の総額から基礎控除額を差し引いた額について計算される。

この基礎控除額は、現在3,000万円プラス法定相続人1人につき600万円だ。

10%から55%まで段階的に計算される。

相続手続きでは、亡くなった人の財産の全体像を把握し、正しく申告する必要がある。

また、日蔭ちゃんは「配偶者控除」って言葉を聞いたことはあるかな?

日蔭ちゃん: え~・・・??配偶者控除?

社長: ないみたいだな(笑)

相続の場合、配偶者控除という、とってもお得な制度があるんだ。

日蔭ちゃん: えっ? お得? お得な話、私大好きです。

早く教えてください社長。 あ~ワクワクしちゃう。

社長: おー・・日蔭ちゃん、いつになく凄い反応だな。まあ、あわてるな。いいかい?落ち着いて聞くんだよ。

配偶者控除というのは

1夫婦の財産は夫婦が協力して築き上げた財産である

2被相続人が亡くなった後の配偶者の生活の保障

3夫婦で年齢が近く、次の相続も比較的早いと想定される

だから・・

1憶6,000万円までの財産について相続税がかからない。ということになってるんだよ。

日蔭ちゃん:はあ? なんですかそれ! めっちゃお得じゃないですか!! 配偶者控除めっちゃいい。配偶者控除最高です。

社長:まあまあ、慌てるな!しかも、さらにもっとお得なのは

配偶者は相続した財産のうち「相続人の残した財産に配偶者の法定相続分を乗じた金額」と1憶6,000万円のいずれか多い金額まで相続税がかからない。んだよ。

日蔭ちゃん: はあ・・・・

社長: おーー!これはちょっと日蔭ちゃんには高度過ぎたかな?

つまり

夫が亡くなり、妻と子供二人が相続人で、夫が残した財産が4億円の場合、

「夫の残した財産に配偶者の法定相続分を乗じた金額」は4億円×1/2(法定相続分)=2億円 

2億円と1億6,000万円を比較すると2億円の方が多いので、配偶者は2億円以下の金額を相続しても相続税は0円となるんだよ。

日蔭ちゃん:えーーーー!!!なんと!!!お得な!!!

なるほどです。社長!よくわかりました。

とりあえず、私の場合、両親には、まず「いっぺんに1億円を私にくれるな!」と言いますね。

相続を待つことにします。

社長: おいおい縁起でもない💦 ということは日蔭ちゃんのご両親は、たいへんな資産家なんだな?

日蔭ちゃん: いえ、社長。思い出しました。うちの両親、資産らしきものぜんぜん持ってませんでした。

社長: ないんかーい!

日蔭ちゃん: でも、社長。この際私、夫の資産をいただくことにします。そしたら「配偶者控除」で

ウハウハですよね!?

社長:その前に、結婚しろよな( ;∀;)

日蔭ちゃんについて

こんにちは。日本相続事務代行協会で事務員をしている日蔭伸子、通称日蔭ちゃんです。このブログは「相続手続きの代行サービス」とは?や「そもそも相続って何?」など、私のように「相続についてほとんど無知です。」って方のために、相続が発生したときに慌てないための、色々な詳しい事務手続きについて、社長と日蔭ちゃんの普段の会話を載せています。お暇なときにでも読んでくれたら嬉しいです。

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